安心できるカードローン選びなら、低金利を重視して選ぶ方法が効果的とは良くいわれますが、そもそも何をもって低金利と定義するのかを知る必要があります。
また、せっかく低金利のカードローンを選び出すことができたとしても、それだけでは意味がなく、実際に利用して初めて実感できることも多くあります。まずは、たくさんあるカードローンの中から、適切な選択をし契約するための準備をしましょう。
低金利の基準はどのくらい?
カードローンを利用してお金を借りるときのポイントには、次のようなものがあります。
- 金利
- 限度額
- 審査の難易度
- カードローン業者の安全性
他にも、即日融資が可能かなど、意識するポイントはあります。ただ、申し込み先を検討する段階では、以上のような基本的なスペックを根拠にすると良いでしょう。
中でも、金利が高いのか、それとも低いのかは大切なポイントです。
金利の上限は法律で規制されている
以前、カードローンの金利が高すぎることを理由の1つとして、破産者などが増えてしまったという状況がありました。いわゆる「グレーゾーン金利」が存在していた結果、非常に高い金利(28%ほど)で借り入れをしなければいけない状況でした。
社会問題になるほど大きな事態に発展した結果、借りる側の負担を軽減するなどの目的で「貸金業法」が改訂され、現在は当時よりもずっと低い金利に制限されています。具体的には以下のような決まりになっています。
- 出資法:20%
- 利息制限法:10万円以下20%、10万円超100万円以下18%、100万円超15%
低金利ってどのくらい?金利を比較してみた
具体的にどのくらいの金利を低金利と呼ぶのかは、状況によって変化します。たとえば、消費者金融系カードローンに限定する場合ならば、最大金利17.5%を下回れば低金利と言って問題ないでしょう。
ところが、銀行系カードローンの場合は、最大金利を15%ほどに設定しているものが多いので、少なくとも14.5%を下回るくらいでなければ低金利とは言えません。
中には、最大金利10%以下のカードローンもあるので、契約できる候補のうち、平均よりも低い金利を「低金利」と定義するというのが1つ方法です。
カードローンの審査の基礎
カードローン審査では、主に「属性」と「信用情報」を基に結果が決まります。
詳細な審査項目や判断基準はカードローン業者によって違いますが、おおむねどこの審査を受けても大きな影響を与える要因があるということは、しっかりと理解しておくようにしましょう。
明確ではなくとも、「こんな感じで評価されるらしい」ということを知っているだけでも、審査の安定性が増します。
信用情報とは?
「信用情報」とは、言うなれば、その人の債務への姿勢です。カードローン業者にとっては、貸したお金を完済してもらうことはもちろんとして、利息を得ることが重要です。
お金を借りる人が、借りたお金を返してくれるだけでは利益が生まれず、ビジネスとして成立しません。
そのため、お金を借りる人が間違いなく返済してくれそうな人なのかということを判断する目的で、その人がこれまでに経験してきた「信用取引」の実態を調査し、返済能力や信用の有無を推し測ります。
その際、信用情報機関に情報照会を行います。信用情報機関には、いわゆる「金融事故」の履歴も登録されているので、情報照会を行うことでリスクを回避することにもつながります。
カードローン審査のポイント
カードローン審査を突破するためのポイントは、しっかりと返済する能力があると評価してもらうことです。そのためには、次のような点を意識しましょう。
- 年収が多い(返済能力が高い)
- 債務が少ない(返済能力が高い)
- 勤続年数が長い(収入が安定している)
- 勤務している会社の規模が大きい(将来的な返済能力に期待しやすい)
- 信用情報機関の登録情報がポジティブ(返済能力ならびに信頼度が高い)
低金利のカードローンを選ぶときのポイント
低金利のカードローンを選ぶことによって、少ない返済金額でも完済がしやすいというメリットがあります。
低金利ならば、同じ金額を返済していく場合に高金利よりも元金の減少量が多くなるので、より早く完済にこぎつけることができます。
1回の返済で減らせる元金が増えるということは、次回以降の返済時に発生する利息を減らすことにつながる結果、より少ない金額で完済できます。しかし、「低金利」にばかり意識が向いてしまうと、思ってもみない落とし穴に落ちるかもしれません。
見落としがちな手数料
カードローンで借り入れをする方法ならば、「銀行振り込み」「ATM出金(借り入れ)」などの選択肢があります。返済する方法にも、「自動引き落とし」「ATM入金(返済)」「銀行振り込み」などの選択肢がありますが、これらはどの方法を利用しても同じというわけではありません。
たとえば、「提携ATMを利用した取引(借り入れ、返済)は『手数料』が発生する」という場合、手数料が発生する方法で取引をすればするだけ返済の負担が増加します。
現在、手数料設定の多くは、「1万円まで108円、1万円超216円」となっているので、1取引ごとに手数料が発生した場合、年間約1,200~2,500円の負担増加につながります。
手数料は、支払うことによるメリットがないので、単純に負担が増えるだけです。せっかく低金利のカードローンを選択したのに手数料で負担を増加させてしまうと、その意味がなくなってしまうかもしれません。
無利息期間の注意点
また、カードローン業者の中には、無利息期間を採用しているところもあります。「初回契約時限定」という条件で付与されることが多いですが、1契約(借り入れ~完済)ごとに毎回付与されるカードローン業者もあります。
期間中は利息が一切発生しないので、もしも期間中に完済できれば、実質金利0%で利用することもできます。必ずしも短期利用でなければいけないというわけでもなく、長期利用の場合でも期間分の利息を節約する効果は残ります。
ただし、長期利用の場合は、より低金利のカードローンを利用した方が負担を軽減できる可能性があるということを理解しておかないと、目の前のエサにつられて「いばらの道」を選択してしまう可能性があるので注意しましょう。
使わないと損!?無利息期間ありのカードローン!金利ゼロを使いこなす基礎知識
少額なら無利息期間重視で選ぶ
高額融資、超長期利用の場合でも、無利息期間があるカードローン業者を選ぶメリットはあります。ただ、少額かつ短期利用を前提としている状況ならば、明らかに無利息期間のあるカードローン業者を選んだ方が良いでしょう。
少額融資の場合、高額融資よりも完済までのプランを具体的に設計できるので、無利息期間の特典を生かしやすくなります。
たとえば、「給料日まで残り1週間、手持ちが足りず飲み会にも行けないから5万円を1週間だけ借りたい」といった状況では、無利息期間の恩恵をはっきりと感じることができます。この場合、無利息期間があるれば、完済するために必要な金額は5万円です。
借りた金額をそのまま返せば完済できるという状態ですが、無利息期間がない場合は1週間分の利息(金利18%で170円ほど)を追加しなければ完済できません。
短期間の場合はわずか数百円ていどの違いにしかならないことも多いですが、だとしても余計な負担を負うことなくカードローンが利用できるという点では十分な意味があると言って良いでしょう。
ただし、「無利息残債」の取り扱い方によって、数百円ていどの違いはなくなってしまう可能性があります。利用しようとしているカードローン業者が、無利息残債の取り扱いをどのように定めているのかを事前にチェックしておくと、より良い環境で安心してカードローンを利用することができるでしょう
少額融資なら不安なカードローンの審査通過する確率があがる3つの理由
まとめ
単に、「低金利のカードローンを選ぶ」というだけの行動でも、適切な選択をするためには考えなければいけないポイントがたくさんあります。
「とりあえず低金利を選べば良い」ということを知っていることはもちろん大切なことですが、【一歩進んだ知識】を身に付けておくことができれば、より良い環境でカードローンを利用できます。