カードローンの申し込み先を探していると、低金利で条件が良い業者と金利は高いけれども柔軟な審査に定評がある業者のどちらにしようか悩むかもしれません。
両方の貸金業者に対して同時申し込みをすると、審査に悪影響がないかと不安になりがちですが、カードローンの審査について知っていれば、本当にダメな場合のみ避ければ良いことが分かります。
実際にカードローンの複数同時申し込みについての疑問点を見てみましょう。
カードローンを複数同時申し込みするとどうなる?
クレジットカードを申し込みする際に、注意事項として最近6ヶ月以内に何枚のクレジットカードを申込んだか確認された経験を持つ人もいるでしょう。
あまりにも多い申し込みを同時に連続して行なうと、審査に一時的に通りにくくなる可能性があることはよく知られています。
カードローンでも同じように複数同時申し込みはどこまで行なって良いのか疑問に思っても不思議ではありません。
申し込みをすると信用情報照会で確認される?
カードローンの申し込みを行い、本人確認と申し込み意思確認が終わった段階で、貸金業者の審査担当者は本審査に入ります。
本審査では、加盟している個人信用情報機関へ信用情報照会を行い、他社借入残高や返済状況だけでなく、勤務先情報や勤続年数まで登録されている情報と、申し込み時に記入した個人情報の整合性確認を行います。
具体的に信用情報のどの部分を利用するのかは、審査内容が公開されていないために謎に包まれていますが、少なくとも目立つほど申込数が多くなければ、必ずしも申込情報まで参照するとは限りません。
銀行、消費者金融、クレジットカード会社といった金融機関では、それぞれ独自の審査基準がり、その内容は公開されていません。

業者はちゃんと支払能力があるかどうかを申込者の信用情報を確認してチェックをするの。

個人情報機関で確認すれば、今現在の借入れ額や過去の返済履歴がわかります。
申し込みの情報は個人信用情報に記録される
カードローンやクレジットカードに申し込みをすると、その記録が個人信用情報に記録されることになります。
この申し込みの記録は、実際に融資が行われなくても残ることになります。
個人信用情報は以下のような申し込みから返済までの情報が記録されて金融機関が審査の際に確認しています。
- 氏名、住所、生年月日、勤務先など基本的な個人情報
- 申し込みの日付、申し込み商品種別
- カードローンやクレジットカード、分割払いなどへの申し込み、契約、返済の履歴
- 異動情報(延滞など返済に問題がった場合の記録)
ちなみに、生年月日、年収、他社借り入れの金額などの一部の情報だけで診断する簡易診断ツールでは申し込みになることはありません。
名前、住所、勤務先、連絡先などの個人情報を入力する場合には、正式な申し込みと考えるべきです。

金融会社では同時に申し込む件数が多ければ、お金に困っている要注意人物としてマークすることになります。
信用情報の管理ってどこがやってるの?
個人の信用情報の管理は、現在3つの信用情報機関が行っています。
銀行をはじめ、消費者金融やクレジットカード会社などの金融機関はいずれかの信用情報機関に加盟して情報を共有しています。
カードローンなどの貸金業者は、自社が加盟している信用情報機関で申し込み者の情報をチェックできる仕組みになっています。
銀行系、消費者金融系、さらに信販系では、加盟している信用情報機関が異なっている場合もあります。
しかし現在では貸金業法が改正され、相互交流ネットワークを通じて他の信用情報機関に登録されている信用情報を照会することができるようになっています。

「銀行カードローンの審査に落ちたけど、消費者金融系なら大丈夫かな」っていうのは厳しいわ。

あとは中小消費者金融も正規の貸金業者であれば、キャッシング審査で信用情報を必ず照会します。

信用情報については、以下の記事で簡単に理解できるように説明しているので参考にしてね。
もしかしてブラックリスト入り?!信用情報の確認方法とカンタン回復術
カードローン同時申し込みの形跡は審査に影響する?
複数同時申し込みを行なったかどうかは、後から申し込みをした貸金業者には分かってしまいます。なぜなら、信用情報照会を行なうとリアルタイムで申し込み履歴が確認できるからです。
先に信用情報照会を行なった貸金業者は、再度照会を行なうまでは分かりません。
申し込み後に借入金額が極端に増えていなければ問題ないみたいですが、逆に、極端に増えている場合だと契約解除や出金停止などの処理がされるようです。
後から申し込みを行なったカードローンが、低金利で審査が厳し目の場合には審査結果の連絡が翌日までズレ込む可能性があります。
即日審査にならないのかと貸金業者へ早期審査を迫る電話をかけてしまうと、見送りの結果となりかねないので、審査結果は同時申し込みを行なった時ほど急かさないことが重要です。

複数同時申し込みをして、後から信用情報照会をしたカードローンは、通常よりも審査に時間がかかると思ったほうがいいわ。
借りたい額が大きい場合は一社に絞ったほうがいい?
既存の借入額や利用希望額が大きな場合には、カードローン審査も慎重な詳細審査に切り替わることがあります。
与信審査が1段階厳しくなるので、1社からの借り入れ希望額が大きければ、一社ごとに順番に申し込みと審査結果待ちを行なうと良いでしょう。
複数の申し込みが判明した時に、慎重な審査を行なっている時ほど他社審査結果を待ってから判断することがあります。
申し込み履歴が審査に与える影響
個人信用情報機関へ登録される申し込み履歴は、最大6ヶ月間と決められています。
貸金業者ごとに加盟している個人信用情報機関は異なるので、複数で申し込み履歴が多くなった際には、異なる個人信用情報機関を利用した審査を行なう貸金業者を選ぶと良いです。
審査での重要度は低い!?
カードローンの借入審査を行なう際には、最優先事項として異動情報と呼ばれる延滞や債務整理を行なった事実が記録される部分に、情報掲載がないか確認することです。
次に、申し込み時に記載した個人情報が個人信用情報機関へ登録されている情報と完全一致するかが重要となっています。
よほど目立つ数の申し込み数となっていなければ、複数申し込みの履歴が審査結果に与える優先順位は低いです。
同時に2社まで申し込みを行っている人の数は多いですが、3社目からは急激に少なくなるのでどうしても目立ちます。
申し込みブラックになるような同時申し込みは、審査で不利になる可能性は高いですが、完全に否認される要件ではありません。カードローンの審査基準は、金融機関によって異なりますし、審査担当者次第とも言えます。

カードローン審査についての詳しい解説は以下の記事を参考にしてくさい。
カードローン審査に通らない理由を考えてみた!ローンが組めない人には共通点がある!?
支払いの遅延や総量規制ギリギりなら影響あり
支払いの遅延が個人信用情報機関へ登録されている場合には、3ヶ月以上の延滞履歴ですから、慎重な審査が行われます。
新たにカードローンの申し込みを行なうと、自転車操業による多重債務者となりかねないからです。
消費者金融からの借り入れであれば、総量規制ギリギリの状態で申し込みを行なうと、既に自転車操業の疑いが持たれてしまいます。
申し込み履歴まで多ければ、ハイリスクな申込者として融資見送り決定が出てしまう可能性が高くなります。
返済能力が低いと判断されると、複数借入の審査に通らない可能性が高くなります。
逆に返済能力が高いと判断された人は限度額が大きくなる傾向がありますし、複数借入もしやすくなります。
申し込みし過ぎると借りられないことがあるのは、なぜ!?
ごく自然な申し込みでは、半年間に2件程度のカードローンならば数多くあります。しかし、短期間で3件以上の複数申し込みを行っている場合には、申し込みはあるけれども契約登録がない状態が続くわけです。
つまり、個人信用情報機関へ登録されている信用情報から審査落ちを繰り返していることが分かるんです。
貸金業者にとってハイリスクな利用客と認識されれば、借りられなくなっても不思議ではありません。
申し込み件数があまりにも多い
半年間で3件の申し込みであっても目立つにも関わらず、同じ日に3件のカードローン申し込みがあれば、不自然だと誰もが気付くでしょう。
逆に考えると1日に2件までの同時申し込みならば、目立つ申込方法ではないので、自然な申し込みとして審査も通常通り行われると思われます。
詳細審査に回されないことが、何よりも重要となるわけです。申込件数が多いと貸金業者に思われる目安は、半年間で3件と覚えておくと良いです。
信用情報の借入金額が極端に増えている
個人信用情報機関に対して信用情報照会を行なうと、申し込み履歴はリアルタイムで登録が反映されます。しかし、貸付金額については反映が1日遅れるので、借入金額が急に増えた利用者は貸金業者も警戒することになります。
消費者金融では、専用ローンカードを先に発行しておき、実際の貸付を行えるようになるのが翌日以降という通知を行います。
他社の借り入れ金額が反映されるのは翌日ですから、実際に他社借り入れ金額が極端に増えていたら専用ローンカードを無効にして解約処理も可能です。
申し込みが多すぎると専用ローンカードを手にしても借りられるとは限りません。
保証会社が被っている
銀行カードローンの申し込みを行なう際には、保証会社との保証契約を結べることを条件として融資が行われます。
保証会社を担当しているのは、系列または提携関係にある信販会社や消費者金融系ですから、銀行カードローンによっては保証会社が被っている可能性があります。
また、銀行カードローンと消費者金融の申し込みを同時に行なった際に、担当する保証会社と消費者金融が同じであれば、やはり審査が被ることになるでしょう。
別ルートで2つ同時に申し込んでしまうと、貸し倒れリスクが高い見込み客として審査見送り決定が出されてしまいます。
銀行カードローンの申し込みでは、実質的な審査を行なうのは保証会社ですから、審査先が被らないように注意しなければなりません。
カードローン複数同時申し込みにメリットってある?
カードローンへ複数同時申し込みを行なうと、まとまった借入ができそうに思われますが、必ずしも複数同時申し込みが良いとは限りません。
なぜなら、個人の信用力を超えた借入ができないことと、カードローンの審査では個人信用情報機関に登録されている信用情報を照会して審査を行っているので、複数同時申し込みは金融業者にすぐにバレてしまうからです。
複数同時申し込みだと借入先が早く見つかる?
カードローンへの申し込みを複数同時に行なえば、借入先が早く見つかると考えがちです。
しかし、審査は個別に行われるので、在籍確認電話も勤務先へ同じタイミングで入れ代わり立ち代わりかかってくることになるでしょう。
よほど勘が鈍い事務担当者でない限り、1日に3件以上もの個人宛の電話が指名でかかってくれば、勤務先に借入れがバレても不思議ではありません。
一刻も早く借入先を確定させたい気持ちは分かりますが、同時申し込みは2ヶ所程度にしておくことが望ましいでしょう。
複数審査に申し込めば審査に通る確率が高くなる?!
同時に複数のカードローンへ申し込む際には、同じ業種の貸金業者ではなく銀行系と消費者金融系という組み合わせのように、別業種のカードローンへ申し込むと良いでしょう。
複数審査に申し込むと、どれかが審査落ちする確率は高くなりますが、1ヶ所だけであれば借入できる確率は高くなります。
しかし、同じ日に3件以上申し込みをすると、本人確認連絡の電話や不備確認の連絡が入った時に受け答えが不自然となり警戒されてしまいます。
慌てずに受け答えが自然にできる数は、個人差があるものの2社程度が限界です。
複数審査に通れば沢山お金を借りられる!?
複数のカードローン審査に通過すれば、多くのお金を借りられると考えがちです。確かに利用限度額は契約したカードローンの数だけ確保できているので、あながち間違いではありません。
しかし、契約先のカードローンが銀行だった場合に話は限定されます。
なぜなら、貸金業法に基づき貸付を行なう信販会社と消費者金融のカードローンは、総量規制の対象となるので、利用限度額の合計が年収の1/3よりも多い場合には、年収の1/3を借り入れた段階で利用可能額は0円になります。
法律により貸金業者に対して罰則付きで定められている総量規制は、貸金業法に基づく貸付を請ける限り逃れられません。
銀行法に基づく貸付を行っている銀行カードローンならば、複数審査に通ればたくさんお金を借りられるでしょう。
心配でカードローンに複数申し込みするなら簡易審査
何とかしてカードローンの審査を通したいと考えるならば、複数申し込みする時に簡易審査を通過できるカードローンから借り入れ先を選ぶと良いでしょう。
仮審査や自動審査という名称で呼ばれている簡易審査ならば、複数申し込みをしても本審査に影響を与えません。
簡易審査なら信用情報に記載されない
簡易審査の申込画面を確認すると、個人情報の入力欄がないことに気が付くはずです。
簡易審査では、他社借り入れ件数・年収・雇用形態・勤続年数などの情報を入力するだけで、簡易審査を行っているカードローンに申し込みを行なった時の通過可能性を簡易判定できます。
簡易審査が高速審査可能な理由は、個人信用情報機関から信用情報を取り寄せることもなく、属性や債務状況を数値化したスコアリング審査を行っているからです。
個人の信用情報を参照せずに、カードローン商品が求めている属性と合うかどうかの審査です。個人情報を必要とせず、個人信用情報機関への照会もないので、信用情報に申し込み履歴が記載されることはありません。
簡易審査に通過した中から本審査申し込みを行なうカードローンを見つければ良いわけです。
カードローン | サービス名称 | 入力項目 |
---|---|---|
プロミス | お借入シミュレーション | ・生年月日 ・年収 ・現在の借入額(他社からの借入額) |
アイフル | 一秒診断 | ・年齢 ・雇用形態 ・年収 ・他社借入金額 |
アコム | 3秒診断 | ・年齢 ・年収 ・他社借入状況 |
レイクALSA | 簡単お借り入れ診断 | ・生年月日 ・年収 ・他社からの借入れ件数 ・現在の他社借入れ金額 |
ジェイスコア | AIスコア診断 | ・メールアドレス ・任意のパスワード ・年収など簡単な質問 |
まとめ
カードローンの申し込み履歴は、リアルタイムで個人信用情報機関へ登録されますが、貸付実績は翌日にならないと信用情報として反映されません。
複数同時に申し込みを行なった際に、専用ローンカードが発行されたとしても、実際に利用可能になるのは翌日からと言われた際には、貸金業者は複数申し込みを把握していると考えられます。
カードローンの申込履歴は最大6ヶ月間保管されるので、複数同時申し込みが2件以内ならばよくあることですから、審査時にさほど気にする必要はありません。
しかし、3社以上申し込む人は極端に少なくなるので、要注意なカードローン申込者として慎重な審査に切り替わる可能性があると知っておく必要があります。
可能な限り、複数同時申し込みは2社以内とすることが望ましいです。