日本国内でも海外同様にクレジットカード決済が増えているので、通販や月次決済が必要なサービスを利用する際には、クレジットカードが必要となっています。
未成年者であっても、クレジットカードがあれば手数料節約にもなるので、利用できたら良いと考える人は多いでしょう。
未成年でも持てるクレジットカードはある!?
クレジットカードは、大人が持っているような信用力が無ければ利用できないと考えている人が少なくありません。
しかし、決済手段として考えた時に、利用限度額を制限すれば支払いできる範囲内でクレジットカードを所持することは問題ありません。未成年者であっても、特定の条件を満たせばクレジットカードを持つことは可能です。
クレジットカード18歳以上でないとダメ!
信販会社が主に発行するクレジットカードは、明確に法律上何歳以上からという決まりはありません。なぜなら、クレジットカードの会員資格を決めるのは、あくまでもカードを発行する信販会社だからです。
しかし、業界内での共通ルールとして、未成年者の場合は18歳以上で高校生以外と自主ルールが決められています。
未成年は「親権者の同意」が必要になる
未成年者がクレジットカードを持つためには、信販会社との契約が必要となります。未成年者が行なう契約行為は、民法に定められた規定により親権者の同意が必要です。
もし親権者の同意なしにクレジットカード契約を結んだとしても、後から親権者により取り消しができるように法律で定められています。
信販会社は後から契約を取り消されないようにするため、クレジットカード発行には親権者の同意を必要としているわけです。
カード会社はどうやって親に同意を取るの?
カード会社が親権者の同意を得る方法として、最も多く行われているのが、申し込み手続きの際に親権者の氏名と連絡先電話番号を記載させるというものです。
審査に問題なければ、親権者へ電話連絡を入れて、親権者の同意を得る方法が採用されています。電話連絡であれば、書面とは異なり親権者の意思を直接会話しながら確認できるので、未成年者がしっかり親権者の同意を得ているか確認できるわけです。
未成年のクレジットカードの審査は厳しい?
未成年者がクレジットカードに申込みを行なった際の審査は、未成年者の立場で審査基準が大きく変わります。
親権者の同意が取れれば、契約取り消しの問題は解消されますが、本人の収入有無だけでなく大学生かフリーターかといった違いも影響します。
未成年は収入がなくても親の信用でカードを作れる
未成年者のクレジットカード審査は、クレジットヒストリーが積み上げられていない真っさらな状態のケースが多いので、大学生ならば親の信用でカード審査に通過できます。
特に親権者の信用情報が照会されるわけではなく、少なくとも子を大学に通わせることができるだけの経済力が親にあるとみなされるからです。
未成年が見落としがちな審査の注意点
未成年者がカード審査を受ける際には、クレジットヒストリーが真っ白という状態が一般的ですが、一部例外的に中学生の頃からクレジットヒストリーを積み上げている人が近年増えています。
携帯電話は、親権者の同意があれば中学生以上ならば本人名義で契約できるので分割払い契約した際に、携帯電話料金の長期支払い遅延があれば延滞履歴として個人信用情報機関へ異動情報が登録されてしまいます。
未成年で働き始めた新社会人の審査
高校卒業後にすぐに新社会人として働き始めた場合には、本人の年収がまだ見込みでしか無いケースが想定できます。
新社会人かつ未成年者ならば、勤続年数が少なく給与額も低いと想定されるので、正直に年収を申告できているかどうかを確認されます。年収の大小ではなく、嘘をつかないことが審査に通過する秘訣となります。
未成年でフリーターの審査
未成年でありながら、進学も就職も行わずにフリーターとして働き始めた場合には、学生や新社会人よりも審査は厳しくなりがちです。
しかし、金融事故を起こした可能性が低いので、申込みするカードの種類を年齢制限有りのタイプにすれば審査に通過できるでしょう。
学生専用カードなら審査のハードルは低い!?
カード会社が発行しているクレジットカードには、学生専用カードもあります。
まだ就職していない学生に対して、年収を重視しても意味がありません。学生専用カードでは、収入以外の独自審査が行われています。
未成年でも学生なら有利な状況!?学生専用カードがオトク!
未成年者であっても、18歳以上で高校卒業後の学生であれば、審査に有利な条件が整っています。
カード会社は、大学や専門学校を卒業後に就職した後のことを考えて、優良顧客を先に囲い込むという目的から審査を行なっています。過去に本人名義の携帯電話で延滞事故を起こしていない限りは、多くの場合審査に通過するでしょう。
親権者の信用情報に問題があっても学生カードは発行される?
学生専用カードについては、親権者の同意書と学生証を必要としますが、親権者の信用情報照会をかけるわけではありません。
就職後に同じカード会社を継続して使ってもらうことを目標としているので、親権者の信用情報により審査を落とすことはほとんど無いでしょう。
少なくとも大学に通わせる経済力がある親権者ならば、本人の信用情報に問題がなければ学生専用カードは発行されます。
未成年のクレジットカードの具体的な作り方
未成年者がクレジットカードを作る時には、申込み可能年齢が18歳以上となっているカードを選択する必要があります。
申込み可能年齢が18歳~25歳といった若年層限定のカードや学生専用カードならば、社会人として就職していなくても作れる可能性があります。申込むカードを決めたら、加入条件に必要な書類を準備しましょう。
未成年がクレジットカードを作るのに必要なもの
クレジットカードを作るためには、本人確認書類が必ず必要です。運転免許証、または健康保険証やパスポート、住民票の写しといったカード会社が指定する書類を準備しなければなりません。
クレジットカード利用代金を引き落とすための預金口座も準備しておきましょう。
インターネットから申し込み
本人確認書類と預金口座が用意できれば、インターネット経由でクレジットカードを申込みます。途中で利用規約や重要事項説明が出てくるので、読み飛ばさずに確認して申込みましょう。
未成年者の場合には、親権者の氏名と連絡先電話番号も必要となるので、正確に記載する必要があります。
親権者の同意を得る
クレジットカードの申込みは、カード会社との契約行為となるので、未成年者が単独で行えない法律行為となります。
必ず親権者の同意が必要となるので、事前にクレジットカード申込みに関して親権者の同意を得た上で、カード会社規定の書面への署名捺印やカード会社からの親権者同意確認電話に出る必要があります。
親権者の同意をカード会社が確認できなければ、審査落ちとなってしまうでしょう。
審査通過後にクレジットカードを受け取る
カード会社の審査が完了すると、指定された方法で審査結果の連絡が入ります。クレジットカードは、後日書留郵便にて自宅へ郵送されます。
クレジットカードが届いたらすぐに中身を確認して、悪用防止のためにクレジットカードの裏面にサインを行なう必要があります。
クレジットカードを選ぶ基準は?
クレジットカードには様々な種類のカードがありますが、未成年者が最初に持つカードは、年齢制限がある若年層向けのカードが良いとされています。
審査基準が将来に期待して緩和されていたり、将来のカードランクアップが期待できたりするからです。
年会費とポイント還元率を重視する
初めて持つクレジットカードならば、年会費が永年無料となるタイプでポイント還元率が高いカードを選ぶと良いでしょう。
初年度会費無料というカードは、2年目からは会費が必要となってしまうので、年会費永年無料のカードにしておくことが未成年者ならば親権者を説得しやすいでしょう。
年会費永年無料であっても、ポイント還元率が1%に到達しているカードもあります。
審査に通過しやすいカードを選ぶ
難易度が高いクレジットカードを最初から申込んでも、クレジットヒストリーを積んでいない状態では、審査に通過することは無く審査落ちしたことが個人信用情報機関へ記録されてしまうだけです。
未成年者や学生のうちは、本人の属性に合った年齢制限付きのカードや学生専用カードといった審査に通過しやすいカードを選ぶことが懸命でしょう。
2枚目以降のカードが必要となった時に、徐々にランクアップしたカードに申込みを行えば良いわけです。本格的に利用限度額を上げてクレジットカードを使うようになるのは、社会人として就職した後になります。
16歳から作れるデビットカード
クレジットカードを作れる年齢は、18歳以上で高校生以外なので、高校在学中や18歳未満ではクレジットカードの作成はできません。
しかし、ネット通販や携帯電話料金支払いなど、クレジットカードがあれば手数料が掛からずに得をするケースが少なくありません。
クレジットカードを作れなくても、クレジットカード決済のシステムが使えれば問題ないという場合には、16歳以上ならば誰でも作れるデビットカードを利用すると良いでしょう。
デビットカードは審査不要
デビットカードは、VISAやMASTERといった国際ブランドの決済システムを利用できるので、使い方は1回払いのクレジットカードと変わりません。
デビットカードはクレジットカードと違い銀行口座と連動しているので、使った金額は即座に銀行口座から引き落とされます。銀行に預けてある金額以上は使えないので審査が不要になるのです。
デビットカードで支払いに利用できないサービスがある
デビットカードは、クレジットカードの決済システムを使うので、即時払いのクレジットカードの使い方が可能ですが、一部では事故防止のために利用できないサービスがあります。
月次決済を行なうプロバイダー料金やクレジットカード加盟店の中には、デビットカードの使用を拒否している店舗があります。事前にデビットカードが使えるか確認しておくと良いです。
申込時は口座を作る必要がある
デビットカードは、クレジットカード決済システムを経由して銀行口座から即時引き落としを行なうので、少なくともデビットカード指定の銀行口座を開設しておく必要があります。
預金口座を開設する際には、本人確認が行われるので、デビットカード発行時には既に預金口座開設時に本人確認が済んでいるものとして処理が進みます。
デビットカードを作る時には、銀行口座も必要になると覚えておくと良いでしょう。
まとめ
成人すれば単独で申し込みできるクレジットカードも、未成年者の場合には親権者の同意が必要となります。
クレジットヒストリーを積んでいない状態では、若年層向けのカードや学生専用カードを申込み、まずは審査に通過しやすいクレジットカードから始めると良いでしょう。
親権者の同意が得られない場合や、カード審査に通らなかった時には、クレジットカードの決済システムを使って即時引き落としができるデビットカードの利用も考えてみましょう。
デビットカードならば、指定銀行口座を持っていれば審査不要で発行できます。